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志半ばで亡くなったPTの話

こんにちは、西川です。

今日は有益なコンテンツというより、テキスト購入者の方に純粋に知って欲しいことを書きました。

センシティブな内容なので、正直記事にするかはかなり迷ったのですが… 

ただ、知って欲しい。同じことを繰り返してしまう人が二度と現れないように。 

もう、5年以上前のお話です。

急死した理学療法士のSさん

このテキストやSNSでもお話している通り、僕はトレーナー活動やスポーツ関連事業をかれこれ10年ほどやっています。

もちろん、各スポーツ業界にトレーナーや経営者の知人がおり、日々情報交換を行ってきました。

僕がいつも通り仕事をしていたある日、とある知人のスポーツドクターから電話が。

その内容は衝撃的なものでした。

「理学療法士のSさんが、お亡くなりになったそうです」

という内容でした。

僕は衝撃を抑えながら、電話をくれたドクターと話を続けました。

そして、話の中で

・Sさんが勤めている職場に、就業時間になっても出社しなかったこと
・心臓発作による突然死で、家に一人でいるときに起こったこと
・トレーナー活動の話がうまくいきかけてきた矢先のことだったこと

などを知ったんですね。

僕は普段、ほとんど感情を動かされることはありませんが、その時ばかりは涙を流しました。

Sさんは20代のPTで、僕とは個人的に付き合いがあるかわいい後輩でした。

素直で全力で取り組む快活タイプで、少し思慮が浅い部分はありますが、それもまた彼のいいところでした。

彼はずっとスポーツをしてきたから、「将来は西川さんみたいに、スポーツの最前線でバリバリ活躍できるPTになりたいです!」とずっと言っていて、僕もよくご飯を奢ったり飲みに連れて行ったりして。

彼の考えを聞きながら、「そんな思いがあるなら早く動きなよ!」「考え浅いから、独学じゃ失敗するだろうね!」なんてイジリながら、一緒にお酒を飲む時間が大好きだったんですよね。

そんなSさんが、志半ばで急に亡くなった。

震えと涙が止まりませんでした。


そしてその涙の後、襲ってきたのは深い悲しみと後悔でした。


「もし僕が自分の知識やノウハウを一緒に教えられていれば、少なくても夢半ばで逝くことはなかったのに…」という後悔です。

人生を走りきれずに逝ってしまう後悔

正直、Sさんはそこまでトレーナーとしての実力や経験がなかったことを僕は知っています。

そして、Sさんが自分一人で考え悩んでるだけで上手くいってないことも、大変失礼ながら感じていました。

ただ、「Sくんは人がいいから、その内なんとかなるだろう」程度に思っていたんですよね。


もともと人脈に恵まれているタイプではなかったのに、自分で行動することができずに僕の活動を見て羨ましがるだけの日々。

もしSさんが生きてさえいたら、

・スポーツ現場で仕事を開拓する方法

・現場で選手や指導者に信頼され、引く手数多のトレーナーになる方法

・プロチームとの関わりを作ったり、自分でトレーナーとして独立するための手順や施策

など、たくさんのことを教えてあげることができたはず。

正直、たくさんのトレーナーと日々関わっている僕からしたら、スポーツを仕事にするアイデアは大量に思いつきます。

しかし、Sさんはもういない。

「頑張れよな」と背中を押していたSさんは、日の目を見ることなく一人で行ってしまったんです。

後悔してもしきれません。



Sさんが命を落としてしまったことももちろんすごくショックでしたが、

「トレーナーとして第一線でやっている人間でありながら、次の世代にそのノウハウを伝えられず自分だけがオイシイ思いをし続けている」

という事実に、大きなショックを受けました。


そして今も、Sさんのように志半ばで亡くなってしまうセラピストは、知らないだけでたくさんいるのかもしれません。


僕も複数事業をやっているからわかるのですが、正しい知識があれば、スポーツを仕事にするのは難しくないんですよ。


とにかく、今後僕の周りには、「志半ばで夢を諦める」とか「知識やノウハウがないだけでくすぶっている」人が出るのはなんとしてでも避けたいと思っています。

僕のTwitterのフォロワーさんやテキストを購読してくれている人には、「若い貴重な時間を無駄にせず、突き進んで欲しい」「独学でくすぶってるくらいなら、他人の力を借りて駆け上がって欲しい」と本気で思っています。

人は、いつその人生が終わるかわかりません。

僕もあなたも、今日明日終わるかもしれない。

しっかり学んで、充実した人生にしてもらいたいです。

そして、その道しるべとなれるような情報を発信していきます。


少し長くなってしまいました。

この話をするかは迷いましたが、この話を聞いて、「ちゃんと学ぼう」と思ってくれる人が1人でも増えたらいいなと思って筆を取りました。

知識がないがゆえに、やるべきことがわからず、詰んだ状態になって不幸になる人が一人でも減りますようにと願いながら、書いた記事でした。

西川匠